朝起きたら気分が重い…5分呼吸で一日を穏やかに始める方法
朝、目が覚めたときに、なんとなく気分が重いと感じることはありませんか。 昨日からの疲れが残っていたり、今日一日に対する漠然とした不安があったり、特に理由はないけれども心が晴れない。そんな時、無理に気分を上げようとしても、かえって疲れてしまうこともございます。
そんな朝に試していただきたいのが、「5分でできるマインドフルネス呼吸法」です。難しいことは一切ございません。たった5分、ご自分の呼吸に意識を向けるだけの簡単な方法です。
朝の気分が重いと感じる理由
朝、気分が重くなる原因は様々です。年齢を重ねるとともに、体の小さな不調を感じやすくなったり、将来への心配事が頭をよぎったりすることもあるでしょう。また、天気や季節の変化が影響することや、ただ単に睡眠が十分でなかったということも考えられます。
大切なのは、そうした「なんとなく気分が重い」というご自身の気持ちに気づいてあげることです。そして、「これも自分の一部なんだな」と、否定せずに受け入れてみることです。
5分呼吸法で朝を穏やかに
マインドフルネス呼吸法は、今この瞬間の自分の呼吸に意識を集中することで、頭の中の考え事や心配事から一時的に離れ、心を落ち着かせる練習です。特に朝行うことで、一日の始まりを穏やかな気持ちで迎える準備ができます。
たった5分でも、続けることで心の状態に変化を感じられることがございます。
5分マインドフルネス呼吸法の簡単な手順
朝、目が覚めて、ベッドの中で少し落ち着いた時間や、椅子に座って一息つく時間などに、ぜひ試してみてください。特別な道具や場所は必要ありません。
- 楽な姿勢で座る、または横になる
- 背筋を軽く伸ばして椅子に座るか、ベッドに横になったままでも構いません。体が一番楽だと感じる姿勢を選びましょう。手はお腹の上や膝の上に置きます。
- そっと目を閉じるか、半眼にする
- もし抵抗がなければ、そっと目を閉じます。落ち着かない場合は、視線を少し下にして一点を見つめる「半眼(はんがん)」でも良いでしょう。
- ご自身の呼吸に意識を向ける
- 鼻から入る空気、口から出る空気。吸うときのお腹の膨らみ、吐くときのお腹のへこみ。呼吸によって体が自然に動いている感覚に注意を向けます。呼吸のペースを無理に変える必要はありません。ただ、「今、息を吸っているな」「今、息を吐いているな」と心の中で気づくだけで十分です。
- 考えが浮かんできても大丈夫
- 呼吸に意識を向けようとしても、今日することや過去の出来事など、様々な考えが頭に浮かんできます。それは自然なことです。考えが浮かんできたことに気づいたら、「あ、何か考えていたな」と優しく受け止め、再びそっと呼吸に意識を戻します。繰り返し戻すことが大切です。
- 5分間続ける
- 時計を気にするのが難しければ、タイマーを5分にセットしても良いでしょう。短い時間ですので、きっとできます。
- ゆっくりと終わりを迎える
- 5分経ったら、すぐに動かず、そのままの姿勢で数回呼吸を続けます。体の感覚(座っているお尻の感覚、床に触れている体の感覚など)に意識を戻し、ゆっくりと目を開けます。
続けるためのやさしいコツ
- 「完璧にやらなきゃ」と思わない: 毎日できなくても、数分しかできなくても大丈夫です。できた自分を認めましょう。
- 心地よさを大切に: 無理に時間を決めず、心地よいと感じる時間だけ行っても構いません。
- 場所を選ばない: ベッドの中、リビングの椅子、どんな場所でもできます。
- 効果を期待しすぎない: 劇的な変化をすぐに求めるのではなく、「今の自分を少し労わってあげよう」という気持ちで行うのが良いでしょう。
穏やかな一日のはじまりへ
朝の重い気分は、決して悪いことではありません。体や心が「少し休みたい」「無理しないで」と伝えているサインかもしれません。
5分呼吸法は、そんなご自身の声に耳を傾け、今の自分と向き合う時間を与えてくれます。朝の静かな時間に、ご自分の呼吸に寄り添ってみる。たったそれだけで、少しずつ心がふわりと軽くなり、一日を穏やかな気持ちで始めることができるかもしれません。
難しく考えず、「騙されたと思って5分だけ試してみようかな」くらいの軽い気持ちで、まずは一度、お試しになってみてください。きっと、朝の景色が少し違って見えることでしょう。